「4回死んでも」元ネタはドラゴンボール?検証|ゆず『てっぺん』の意味考察

楽曲考察

 ゆず初のミニアルバム『ゆずの素』の一曲目、『てっぺん』。歌詞の中に、「4回死んでも」という言葉が出てきますが、なぜ4回なのかはいまだ謎に包まれています。

 本記事では「4回」について、歌詞とは違った角度から検証したいと思います。

目次

  • 仮説:クリリンの死亡回数だから
  • 検証1:クリリンが4回死んだのはいつ?
  • 検証2:作者は4度目の死を知っていたか
  • 検証3:なぜわざわざ「4回」を取り上げたか
  • 検証4:歌詞に入れようと発想するか
  • まとめ

仮説:クリリンの死亡回数だから

4回死んでもわかんねえだろうけど

『てっぺん』/ゆず

 歌詞の意味としては、”どうしたって分からないだろうけど”と取ることができます。 ”どうしたって” がこのような表現になった所以が『ドラゴンボール』のクリリンにある、というのが今回の仮説です。

 『ドラゴンボール』でクリリンは4回死亡しており、作品中で最多。未曽有の死亡回数なのです。「4回死んでも」と歌うことで、”未曽有の体験をしても”というハードルの高さを暗示したのではないかと、仮説を立てました。

検証1:クリリンが4回死んだのはいつ?

 『てっぺん』が作詞されたとき、既にクリリンが4回死亡していなければ、そもそもこの説は成り立ちません。そこで、クリリンが4回目に死亡したのはいつか、調査しました。

調査結果

→クリリンの死亡は、1996/12/04放送

 一方、『てっぺん』が収録されている『ゆずの素』のリリース日は1997/10/25です。つまり、クリリンが4回死んでから『てっぺん』を作詞し、リリースするまでに十分な時間があると言えます。

検証2:作者は4度目の死を知っていたか

 次に、作詞者の岩沢厚治さんが4回死亡したクリリンを知っていたのかについてです。雑誌のインタビューを当たると、彼がジャンプ作品をたしなんでいることが分かります。最近ではゆず雑誌146巻で確認できます。

 岩沢さんは、北川さんの挙げた「フリーザのお父さん」に対して「(強さは)微妙なところ」とコメント。フリーザのお父さんが出てくるのはドラゴンボールZであり、ドラゴンボールGTはその続編ですので、GTも視聴している可能性は大いにあるでしょう。

検証3:なぜわざわざ「4回」を取り上げたか

 例えば、「4回」ではなく「3回」と歌った場合。当時ドラゴンボールGTを見ていた人に「クリリンほどの経験をすれば分かる」というように解釈されるかもしれません。『ゆずの素』リリース日は1997/10/25、丁度ドラゴンボールGTが放送中の時期なのです。

 それゆえ、「4回死んでもわかんねえ」という詩を使えば「どうしたって分からない」を、ありありと表現できるのです。

検証4:歌詞に入れようと発想するか

 この仮説が成立するには、『てっぺん』作詞の段階で、岩沢さんの脳裏にドラゴンボールがよぎらなければなりません。

 突然ですがドラゴンボールの作者、鳥山明さんはドラゴンクエストのデザインを第1作(1986年)から担当していますよね。岩沢さんはドラクエ好きと知られており、ファミコン時代から遊んでいるようです。そのハマりっぷりを窺い知れるは、ゆず100Qインタビュー/チケットぴあ。ファミコンのやりすぎで視力が落ちたり、DSをジップロックに入れてお風呂でドラクエをしていたことが明かされました。それ故に、鳥山明さんのキャラクターは岩沢さんにとってなじみのあるものだったと考えられます。身近な存在だからこそ、曲作りの発想として生まれやすかったのではないでしょうか。

まとめ

 今回、『てっぺん』の歌詞「4回死んでも」がクリリンに由来する可能性について検証しました。クリリンが4回死んでから曲のリリースまでに十分な時間があり、かつリリースはドラゴンボール放送中。作詞者はドラゴンボールを知っていて、鳥山明さんのキャラクターに対してなじみがあると考えられました。

 さぁ、あなたなら、どう考えますか?コメント、お待ちしております。

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